また、同じ夢を見ていた
住野よる先生の第2作です。
『君の膵臓をたべたい』で衝撃的なデビューを果たした、今注目の作家です。
小学生の小柳奈ノ花。自分は賢く同級生はすべて馬鹿だと思っており、学校に友達はいない。
「人生とは虫歯のようなものね」、「人生とはかき氷のようなものね」など、「人生とは○○ようなもの」と言うのが口癖。
友達は、怪我をした猫を介抱してもらうためアパートを訪ね回り、猫を介抱してくれたことによって知り合った「アバズレさん」と木の家がとても素敵に思えて、ノックしたことで出会った「おばあちゃん」だけ。
学校では主に図書館ですごし、放課後にアバズレさんの家とおばあちゃんの家に行くのが日課である。
ある日の放課後、アバズレさんとおばあちゃんの家を訪ねるが、2人とも不在だったため、いつもは通らない道に進む。そこには四角い石の箱のような廃墟があり、奈ノ花はその廃墟に入りその屋上に進む。屋上でリストカットをしている女子高生「南さん」と出会う。 南さんは小説を書いており、奈ノ花はそれを自分がいま読んでいる本を読み終わったら読ませてほしいと頼む。
その日以降、奈ノ花はアバズレさん、おばあちゃん、南さんのうち2人のもとに訪れて家に帰る生活を送る。
小生意気なガキが偉そうに人生を語る…
読んでいてイライラさせられました。
主人公の周辺の登場人物(アバズレさん、おばあちゃん、南さん)はそれなりに個性的でしたが、ストーリー全体がかったるくて、早く読了したいと思いながら読んでいました。
が・・・
ラスト80頁くらいでまさかの!
スゴイ勢いで物語に引き込まれてしまいました。
え?
何?
この展開は?
ネタバレするのでそれ以上は書けません。
投げ出さないで最後まで読んでみてください。
感動とか涙が止まらないとか…じゃないんです。
私は読後、ひたすら悔しい想いでいっぱいになりました。
ストーリーに対して…ではなく
自分自身に…です。
とにかく読んでください。