悪いものが、来ませんように
芦沢央先生の『悪いものが、来ませんように』を読了しました。
初読みの作家さんです。
彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。
そして育児中の奈津子も、母や夫、社会となじめず、紗英を心の支えにしていた。
そんな2人の関係が恐ろしい事件を呼ぶ。
紗英の夫が他殺死体として発見されたのだ。
『犯人』は逮捕されるが、それをきっかけに2人の運命は大きく変わっていく……。
いろいろなレビューに
大どんでん返し
って書いてありましたが
こんなどんでん返しはナシでしょ?
…という作品です。
紗英と奈津子の日常が描かれていて
その隙間に彼女たちの関係者のインタビューが挿入されていて
紗英の夫殺しの犯人もすぐにわかってしまうし…
なんて退屈なミステリーなんだろう…って思いました。
が、ガマンして読み進めていきました。
そして中盤くらいから違和感が生じてきたのです。
あれ?
何か変?
ページを遡り
読み返してみました。
まさか?
で、後半…
違和感の正体が確信に変わりました。
コレはないでしょー❗️💦
この作品は2回読んでみないとスッキリしないと思います。
紗英と奈津子の精神病理について…
精神科医として解説したいのですが
解説するとネタバレになってしまうので止めておきます。
まずまずお薦めの作品です。
お時間があればどうぞ❗️