悪と仮面のルール
中村文則先生…
私が今一番注目している作家さんです。
邪の家系を断ちきり、少女を守るために。
少年は父の殺害を決意する。
大人になった彼は、顔を変え、他人の身分を手に入れて、再び動き出す。
すべては彼女の幸せだけを願って。
同じ頃街ではテロ組織による連続殺人事件が発生していた。
そして彼の前に過去の事件を追う刑事が現れる。本質的な悪、その連鎖とは……。
読み応えある作品でした。
邪と狂気と純愛のお話です。
期待を裏切らない鬱々としたストーリー展開…
派手などんでん返しはないものの
いつの間にか心を侵食してくる…
お見事です。
登場人物はクセ者揃いですが
いつもの中村先生の描く人物とは異なり
お喋りな人が多かったように思います。
カテゴリー的にはサスペンスなんでしょうが
私は恋愛小説と読みました。
中村先生もあとがきで恋愛小説だとおっしゃっていてホッとしました。
テンポが良く
とてもパワフルな作品です。
かなりお薦めです。
玉木宏さん主演で映画化もされています。
是非観てみようと思っています。