嘘を愛する女
岡部えつ先生の『嘘を愛する女』を読了しました。
岡部えつ先生です。
大手食品メーカーに勤める由加利は、研究医で優しい恋人・桔平と同棲5年目を迎えていた。
ある日桔平が倒れて意識不明になると、彼の職業はおろか名前すら、すべてが偽りのものだったことが判明する。
「あなたはいったい誰?」
由加利は唯一の手がかりとなる桔平の書きかけの小説を携え、彼の正体を探る旅に出る。
彼はなぜ素性を隠し、彼女を騙していたのか。
すべてを失った果てに知る真実の愛とは……。
映画はまだ観ていません。
一見重苦しいテーマの作品ですが
ごく普通の恋愛小説で
サラッと読めます。
文章自体もシンプルで読みやすかったです。
共感とか感情移入とかしないで
あまり期待もしないで
淡々と読んだ方が
ラストで感動できると思います。
『嘘』が決して『悪』ではなく
『必要悪』でもなく
むしろ『必要善』であることを本作は語っています。
築き上げてきた何かを守るための嘘…
大切な誰かを傷つけないための嘘…
嘘に気づいた時
人は怒りや悲しみやいろいろな感情に苛まれますが
“嘘の半分は思いやりで出来ている”
ってことを理解した瞬間
人は優しい気持ちになれるのではないでしょうか?
お時間があれば
読んでみてください。
いや
お時間がなくても合間に一気に読めますので
是非‼️