遮光

またまた中村文則先生の著作を読了いたしました。


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いや〜
最近めちゃくちハマっています✌️

先日その話を同僚のドクターにしたら
彼はすぐにネットで検索して
こう言いました。

イケメンじゃないですか?
◯◯(私の元同居人)に顔が…特に眼のギョロっとした感じが似てますね。

いやいや
似てないし💦
中村先生の方がよっぽど素敵ですし(笑)

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で、本日の作品は、先生のデビュー第2作目です。
野間文芸新人賞受賞作です♪


恋人の美紀の事故死を周囲に隠しながら、彼女は今でも生きていると、その幸福を語り続ける男。
彼の手元には、黒いビニールに包まれた謎の瓶があった…。

それは純愛か狂気か。
喪失感と行き場のない怒りに覆われた青春を悲しみに抵抗する『虚言癖』の青年のうちに描き
圧倒的な衝撃と賞賛を集めた作品です。

相変わらず陰鬱なお話です(笑)

自分のための嘘は他人のための嘘にもなり得るのか?

というのがテーマとなっています。


文庫化に際して、中村先生はあとがきにこう記していらっしゃいます。

本作を受け付けなかった人には、小説というものが平均化されていく現代において、こういう小説もまああるのだと認識してくださればと、作者としては願うしかない。


他の作品と同様、本作の背景にあるのは

親に捨てられたという少年期のトラウマ

です。

それを丁寧に、多彩な感情を織り込みつつ、とてもあり得ないようなシチュエーションで描いているあたりは流石です!


主人公の恋人が私と同じ名前ということもあって(笑)、お気に入りの一冊となりそうです。

この作品も多分、賛否両論、好き嫌いがはっきり分かれるのかなぁ…