嗤う名医
久坂部羊先生の『嗤う名医』を読了しました。
6つの短編集からなる一冊です。
■寝たきりの殺意
脊柱管狭窄症で尿道に管を入れられ自宅で寝たきり状態を強いられている男性は、嫁に浣腸を頼むのが憂鬱だ。
あげくに嫁は看護婦や医師にわたしが痴呆症だと嘘をついて嫌がらせをしている。
きっと施設送りにしようと企んでいるに違いない。
そんなことはさせないと叫ぶが……。
他に
■シリコン
豊胸手術に失敗した運の悪い女のお話。
■至高の名医
患者の甘えを一切許さない天才的外科医のお話。
■愛ドクロ
頭蓋骨の形で人の美醜を判断する男のお話。
■名医の微笑
ストレスを全て抱え込む循環器内科医のお話。
そして
■嘘はキライ
相手の嘘やごまかしを見抜く内科医のお話。
本当のことなんて言えるわけない。
真の病名、患者への不満、手術の失敗。
現役医師による可笑しくて怖いミステリー集です。
いろいろなレビューを読むと
ブラックユーモアがきつい
とか
描写がグロい
なんて書かれてありますが
現役の医師の私からすれば
そんなに大したことはございません(笑)
軽〜いノリで読める作品ばかりなので
ご安心ください。
個人的には
『寝たきりの殺意』と『至高の名医』が面白かったです✌️
『名医の微笑』はいろいろ共感するところがありました。
ま、この主人公みたいなこと…私はいたしませんが💦
『嘘はキライ』はドラマ化できそうな内容でしたね〜!
これも面白かったです。
全6編…半日で読めます。
是非〜‼️